思案中

あなたの暇つぶしになれば

今週のお題「夢」 浮遊と綺麗な景色とジャックバウアー

今週のお題「夢」

 

 夢。

 睡眠中に脳が活動し、意識はないのに起きて実際に活動しているかのような事象を感じてしまうもの。それは時に支離滅裂で、時に現実かと間違うほどリアルなで、時に奇想天外な、未だに謎が多い生物に備わるプログラムだ。

 場合によっては予知夢を見る、なんて人も居るらしい。

 

 そんな身近で不思議な夢だが、誰しも見たい夢と見たくない夢というのがあるだろう。

 

 見たくない夢は、まぁ怖い夢だろう。具体的な記述はしたくない。思い出したくないし、ここに書いたことで変に意識してしまって、今日寝たら見ちゃうかもしれないから。

 

 なので見たい夢を書こう。具体的な記述は遠慮無くしていく。本当に素敵な夢は何度思い出しても良いものだし、ここに書いたことで脳が意識して、今日寝たら見ることが出来るかもしれない。

 

 しかし、夢はその人の普段考えていることや性格を表すともいわれている。

 

 開けっぴろげに書いて、他人様に見せられない自分の一面を見せて、恥ずかしい思いをする、なんてことはしたくない。

 

 今、良い夢と考えて思い浮かんだのは4つだ。うち、2つは他人様に見せるには少々恥ずかしい内容だ。残った2つについて書こう。

 

 1つめは空を飛ぶ夢だ。

 幼稚な夢かもしれないが、人類はライト兄弟を皮切りに空へのロマンを実現して来た(だから幼稚でも恥ずかしくないと自分言い聞かせることにする)。

 純粋な空へのロマンは、科学が進歩するにつれ、いつしか利益の追求に取って代わられた。だが、おかげで技術は成長し、いまや誰もがそれなりのお金を払えば空の旅を楽しむことができる時代になった。

 

 いつか、空はもっと身近な存在になるかもしれない。

 

 そして私の夢はそれを実現し、私に経験させてくれた。

 

 浮けと念じれば浮くのだ(夢の、夢の話です)。

 他人の夢がどんなものかは分からないが、空を飛ぶ夢は今でもその感覚を覚えている。その感覚は体を動かす感覚に近かった。

 例えば、手を握ろうとすれば手を握ることができる。この時、脳から神経に電気信号が送られ、それにより筋肉が収縮し手を握ることが出来るが、そこまでの感覚は知覚できない。それでも私達の体は思ったとおり、イメージしたとおりに動く。

 そんな感じで体が浮いたのだ。さらにそんな感じで縦横無尽に動くことができた。

 

 最初は浮いた。楽しくてもっと浮くことにした。遠くに高いビルがあったのでそこまで行こうと、前に進もうとイメージしたら進むことができた。空気をきって移動するのだがそれが気持ち良い。知らない人達と飛んでたのだが、何故か夢の中では知り合いのようだった(夢だからね!)。

 

 で、まぁその後も飛んだりして遊んだわけだ。楽しさのレベルでは、ネズミの国のアトラクションに乗るより楽しいと言っておこう。だって空飛べるんだもんね。

 

 

 2つめは見たことも無い幻想的な世界で生活していたことだ。

 これは楽しいとかそういうんじゃなく、感動があった。

 美しい自然を見たときに感動する人は多いと思う。そしてあまりにも感動すると、言葉が出なくなるのだ。人間が作った言葉という記号では、それを表すこともそれに追いつくことも出来ない。できるのは、地球がくれたこの肉体で、五感という感覚を用いてただただ目の前の自然を感じることだけだ。いや、周囲360度全方向だ。そしてそれで十分なのだ。

 この感覚を初めて知ったのは、大学の部活で登山をし、早朝に山頂で雲海を目にしたときだ。

 空は近いのに何処までも上へ続いていて、澄んだ水色が頭上を覆う。この先に宇宙があるんだなと腑に落ちるような、そのくらい澄んでいてどこまでも奥行きがあった。神秘的な感情が湧いた。

 そして下には、太陽の光を浴びた真っ白い雲が大地のように広がっていた。それは触れそうなくらいハッキリと濃く、だけどくすんだりはしていない、綺麗な白色をしていた。一方反対側は雲が無く、遙か下方に森があり、その向こうには町が見えた。ビルや高層マンションだろうか、灰色を主体としてたまに木々の緑が映えるなか、ポツポツとかすかな立体感がある。どこか知らない星に来ているような気分だった。

 

 そんな美しい風景を目にした時に抱く感情は、現実ではなかなか出会えない。しかし夢では出会えるのである。しかも布団の中で。夢ってすごいな。

 

 見た夢の中でとりわけ感動があったのは2つだ。

 ただ、感動は覚えてるのに細かい所が思い出せない。まぁ夢とはそういうものだが。だがあまりにも美しい風景だった。それは覚えている。しかしそれが余計に悔しさを増幅させる。思い出したいZE!ぬぬぬ。。。

 

 1つめは、青い膜(?)が頭上に広がってた町(?)のような所の景色だ。

 そこにいたのでたぶん住んでたんだろう。その町は壺のような立体的な空間だった。文明はそこまで進んでいない。建物の窓は四角い穴があるだけでガラスなどの外と中を遮断できたりする物は無かった。レンガのようなコンクリートのような物は存在していた。色は白とクリーム色の中間。それで建物が作られていた。高層建築物は見当たらない。屋根は傾斜が付けられておらず、直方体のような見た目の建物ばかりで統一感があった。

 壺状なので上はすぼまっている。その壺の入り口に青い膜があった。空では無い。膜の外には地上があってその上に空がある気がした。膜は液体のような感じもした。その膜を通って光が差すので、町全体は青っぽい光で照らされている。学生の頃、体育の時間に入ったプールの水中が水色だったが、あの色に似ている。ような気がする。町の中には所々に木が生えていた。

 

 っていうね、それだけです。

 

 2つめは、雲から突き出るほど標高が高くいところにある町のアパートから見た景色だ。

 その時は夜だったのだが、なにせ雲よりも高いところにある町なので常に月光に照らされている。その時は満月だったので街灯がいらないのではないかと思うほど、夜なのに明るかった。月も心なしか大きく見える。ものすごく高く大きな台地の上にある町みたいだった。私が住んでるアパートは町の中でも結構端っこにあり、アパートからは道路が雲のしたに続いているのが見えた。チャリンコを漕いでるおっさんも見えた。その時はとてもリラックスして、窓辺に肘をかけて、綺麗だなぁーと重いながらボーッとしていた。

 

 っていうね、それだけです。

 

 夢って本当におちがない。書いててこれ面白いのか?面白くはないなと思った。

 人によってはオチのある夢もあるのかもしれないが、少なくとも私はそういうのはない。一般的に、映画か何かのワンシーンを切り取ったかのようなものが夢には多いと聞いている。断片的なものといった方が分かりやすいか。

 たまにストーリーちっくで奇想天外でアクション映画みたいな夢も見るが、書くのが大変なので止めておく。けど少しだけ書く。ある夢では、バイオハザードっぽい世界のなかにいて、建物はぼろぼろで所々火災が発生し、夜なのに明るかった。私が立ってるとドリフトしながらワゴン車が目の前に止まった。運転席の扉が開く。するとそこにはちょい悪風のジャックバウアーみたいなおっさんがいた。以降彼をジャックと呼ばせていただく。彼は顔をクイッとして一言、「さぁ、乗るんだ!」日本語だった笑。とても真剣な目をされていた。そして私、「ありがとよ!」笑。そしてなんやかんやと二人はクリーチャーと闘ったり体育館を爆走したり踏切は一時停止をちゃんと守ったりした。私は起きて爆笑した。

 だが長編映画を一本見たような満足感があった。夢で見る化け物は大抵怖いはずなのに、ジャックが居てくれたおかげか恐怖は感じなかった。この危機をジャックと切り抜けなくては!と普段の私からは想像できない勇気ある気持ちで夢の中にいた。ネズミの国のアトラクションより楽しかった笑。

 

 現代の科学をもってしても解明しきれない、一体どうして、なんのために見るのか分からない、私達にとって一番身近な不思議な存在である夢。

 それは、あり得ないよと他人に話したら笑われそうな、何言ってんだこいつと頭を疑われそうな、しかしだからこそ、時に美しく時に面白い、忘れられない経験をさせてくれる魅力的な存在でもある。

 

 どうか皆が良い夢を見れるよう、そして私はまたジャックと会って冒険できるよう願って床に就くことにします。ここまで読んで下さりありがとうございました。読み返しはしてないので誤字はお許し下さい。グッドナイト。