思案中

あなたの暇つぶしになれば

今週のお題「最近飲んでいるもの」 私の温かい飲み物2選

 立冬を境に急に寒くなった様な気がする。吐く息が白い。卓上時計の室温表示は10度を下回っていた日があった。冬が近づき太陽はだいぶ傾いて日が短くなった。河川敷の植物のいくつかは緑の色素が抜け、茶色く乾いた姿を晒して風に揺られている。通勤中、この間まではワイシャツ姿で登校する者も見られた学生達。そんな若さの化身である彼らでさえ、薄い上着を羽織ったり、マフラーやネックウォーマー等の防寒具を身に付けている。私も通勤時は仕事着の上にフリースを羽織り、ネックウォーマーで首元と顔の下半分を寒さから守って通勤している。毛を捨てた我らの先祖は熱を逃がすことに特化しているが故、他の動物と比較し外気に体の熱を奪われやすかった。その子孫である人間はなおのことだ。私は現代人類にしては体毛が先祖返りしている方だが、そんな私でも何か着ないと生きていけない程の寒さである。こんな時期には何か温かいものを欲してしまう。体が冷たいので、口腔を通して腹の中に熱いものを取り込みたい。そんな人々(と一人の猿)の願いに応えるため、自販機やコンビニの棚の一部はホット飲料が並ぶようになった。香りの良い珈琲に、ホッとするお茶、ミルクたっぶりで優しい甘さのカフェラテ。温かい飲み物が、美味しい季節になりました。

 

今週のお題「最近飲んでいるもの」

 

 最近飲んでいるものは何?と聞かれれば、冒頭でも書いたように温かいものだ。しかし回答としてアバウトすぎる。というかずれてる。聞いているのは飲料のカテゴリーだ。他人が飲んでいる液体の運動状況に興味津々な人なんていないだろう。いたら少し怖い。なのでこうしてPCをダチャダチャしながら最近飲んでいる温かいものについて何かネタはないかと記憶を辿る。そしてできれば一回飲んだきりまたはその時の気分で手にとったものではなく、せっかく書くなら意図的に習慣的に飲んでいるものが良いなと思う。少しばかり手を止め思いついたのは、わざわざ時間をとらせて語るまでも無いありふれた飲み物ばかりだ。仮に不特定多数の人にそれを聞かせて「今回紹介された飲み物について、予想を超えてたり珍しいと思ったりするものでしたか?」と質問すれば全員が「否」と答えるだろう。他の人のブログが気になる。これを投稿したら他の人がどんなものを飲んでいるのか何を書いているのか、後で拝読して参考にさせてもらおう。

 最近飲んでいる温かいもの、2つについて書く。

 1つめは珈琲だ。仕事中の相棒とも言える珈琲。臨時の職員さんが定期的に電気ケトルに熱湯を入れてくれるので、それを使って珈琲を入れる。職場には珈琲のドリップパックが何種類か常備されていて(他にもお茶やココアや紅茶もある)私はいつも「フルーティーな香り」または「まろやか」とか記載されている赤い袋の珈琲を愛飲している。どうしてそれを愛飲しているかと言えば、苦かったり酸味が強いのは苦手だからだ。どこのメーカーかもこのブログに書きたかったが、そこまでチェックしていなかった。愛飲とか書いてる癖にそこをチェックしていないあたり、自分はアンテナの立っていない人間だなとつくづく思う。または、にわか愛飲野郎なのかもしれない。それも仕方無い。愛飲している珈琲もつい1ヶ月前まではほとんど飲んでいなかったのだ。今は夏も秋も尋常じゃないくらい暑い。そんな日に熱々の珈琲を飲むのは、いくら他の動物に比べ毛がないとはいえ熱中症で倒れてしまう。最近寒くなってきて、ようやっと熱い珈琲が恋しくなってきたところなのだ。寒い思いをして布団から這い出て、寒い思いをして通勤し、職場に着く。ドリップパックを開けた途端に良い香りがして、熱湯を注ぐとコップの周辺にそれが漂う。珈琲はスッキリしたアイスをグビグビ飲むのも好きだが、一口一口味わうならば断然ホットだ。そんな、香り豊かな美味しい珈琲を啜りながら、熱とカフェインで体を覚醒させて日々仕事に向き合うわけです。

 

 2つめはレモン汁とメープルシロップをお湯で割ったやつだ。はちみつレモンの、メープルシロップ版だと思ってもらって良いと思う。これは平日、仕事が終わって部屋で何か飲みたいなと思った時に飲むものだ。正直、味はそこまで美味しいものではない。しかしビタミンと熱と糖分を摂取できるので体は暖まる。味については改善の余地があるが、きっと、メープルではなく蜂蜜の方が美味しいと思っている。私は蜂蜜は甘すぎるという理由で、ことあるごとに料理やおやつにはメープルを利用してたのだが、今回のようにレモンと合せるとなると、甘みが弱いメープルではなく役不足だったようだ。ちょうどメープルを使い切りそうなので、後で蜂蜜を買ってそれで作ろうと思う。私にとっては緊張と寒さで疲弊した体に、熱と潤いを与えてくれる重要な回復アイテムだ。口に含むとレモンの爽やかな酸味で表情筋が中央に寄るが、飲み込むときにほのかな甘みがある。そして口腔から摂取された温かい液体は食道をつたい、肋骨にしまわれた胃に到着して内部で熱が広がりホッと一息ついてしまう。蜂蜜じゃなくても砂糖でも良いかもしれないし、レモン汁はもっと高い方が美味しいのかも知れない。ゲームのように素材や量を変えたりして、折角飲むなら、より回復量の高いドリンクを完成させたいところだ。

 今思いついたのだが、カモミールティーと合わせても良いかもしれない。カモミールティーはリラックス効果があってよく眠れるということで、一時期毎日飲んでいた。最近は飲んでいないが、その時の残りがシンク下の棚の中で眠っていたのを発見した。レモンの爽やかさとメープルの甘みで飲みやすくなるかもという期待がありつつ、収集のつかない味になるかもという不安もある。